こんにちは、しらすです。
先日カナダ イエローナイフでオーロラを見に行きました。3日間での観測確率97%ということもあり、2日にわたってオーロラを見ることができました。
さて、ふと、このような天体現象について考えたとき、夕焼けの”赤”や快晴の空の”青”が何で発生するのか疑問がわいたので調べました。
なぜ夕焼けは赤いのか?
レイリー散乱という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
光が微粒子にぶつかった際に、光の波長によって光が散乱される量が異なる現象です。物理的な説明だとは以下のようになります。
光と微粒子との相互作用によって起こる散乱の程度(散乱され易さ)は、光の波長 λ と微粒子の大きさ D(分子や原子による電場・磁場の領域)との相対関係で決まります。 微粒子の大きさ D が光の波長 λ よりも遥かに小さい場合( D << λ )は、光の波長が短いほど散乱され易く、具体的には波長 λ の 4 乗に逆比例して散乱され易くなります。この領域の散乱を「レイリー散乱」と呼んでいます。
https://www.ccs-inc.co.jp/guide/column/light_color/vol21.html
が、難しい話は置いておくとして、要するに青系の色のほうが赤系よりも散乱されやすい (=直進しにくい)ということです。
基本的に太陽光は全ての色がまじりあい、白に見えます。大気中には塵や水分があるためレイリー散乱が発生しますが、日中は太陽が頭上にあるため、太陽から人の目に届くまでに通る大気の距離が短くなります。そのため、散乱される量は少なくなり、結果的に人の目にはほぼ白に見えています。
しかし、太陽が傾いた夕方になると、太陽光は日中に比べて大気圏を通る量が長いので、青い光は散乱されて消えていき、赤い光だけが人の目に届きます。そのため夕焼けは赤い色になります。
夕焼け以外にも不思議な空、雲、海の色について
夕焼けが赤い理由はうえで説明した通りです。それ以外の自然の色についても触れておきたいと思います。ここでは特に気になった空、雲、海をピックアップし、それぞれ個別に理由を説明していきたいと思います。
なぜ空は青いのか?
光源(=太陽)から発生した光は昼間でも大気中で散乱します。散乱された光もまた他の微粒子とぶつかり散乱されます(多重散乱)。散乱されにくい赤系の光も人の目に届きますが、散乱されやすい青系の光は、多重散乱により、より多く人の目に届くことになります。
そのため、太陽から直進してくる光は白~赤にかけた色になり、周辺(=空)は青系の色になります。
なぜ雲は白いのか?
散乱減少には、レイリー散乱のほかにミー散乱という現象があります。
粒子の大きさが光の波長に対して十分に小さいときはレイリー散乱、同じ程度の場合はミー散乱が発生します。
ミー散乱では、光の散乱する量は波長によらず一定になります。雲のように大きな粒子(=水滴)を多く含むものは、ミー散乱により全ての波長の光が同じように反射されます。
全ての波長が混じっているとき、光は白色に見えます。そのため、雲は白色に見えます。
なぜ海は青いのか?
ここまで光の散乱による現象を説明しましたが、海の”青”は光の散乱と関係がありません。
こちらはもっと簡単。青い空の光を反射しているから青になります。そのため、曇りや雨の日は黒になります。
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